鶏卵(たまご)-2

みなさんこんにちは

特殊水処理機『新ん泉』 AtoZの桜井です。

今回も前回に引き続きタマゴやニワトリについて考えてみましょう。

家畜の王様

2022年11月に世界の総人口が推定80億人を超えたということがニュースになりました。

ニワトリは世界に約200億羽いると言われています。

イヌとネコの数を併せても10億匹程度でしかなく、他の家畜であるウシは15億頭、ブタは10億頭、ヒツジは12億頭、ヤギは10億頭となっています。

つまり人類とそれらの動物の数をすべて合わせてもニワトリの数にはまったく届かないのです。

ニワトリは紀元前3000年頃にインドで初めて家畜化されたと言われています。

それまでニワトリは食料としてではなく、時告げ鳥として大事に飼われていたと考えられています。

現代ではニワトリは人間の手を借りてあらゆる地域に持ち込まれ、ニワトリがいない地域は2ヵ所だけと言われています。

1つは土地の小さいバチカン市国、もう1つはペンギンなどをウイルスから保護するために持ち込めない南極です。

日本にニワトリが伝わってきたのは紀元前300年頃の弥生時代だと考えられています。

ニワトリには大きく別けて食肉用と採卵用がいます。

日本には1.39億羽の食肉用と1.40億羽の採卵用ニワトリが飼育されていると言われています。

食肉用と採卵用

食肉用のニワトリは早く体が大きくなり、採卵用のニワトリはたくさん卵を産む品種です。

現在のニワトリは「いかに少ないエサで、短期間に、多くの生産物を得るか」という目標の下に品種改良を積み重ねて作られました。

一般的に鶏肉といえば「若鶏」が主流で、スーパーマーケットの陳列棚に並んでいるものが「ブロイラー」という品種の「若鶏」の肉です。

国産鶏肉のことをブロイラーと呼びますが、通常のニワトリは最低でも80日以上は飼育されるのに対し、このブロイラーは飼育日数が短期間の50~60日で出荷されます。

そのため食肉用として出荷されるニワトリの数は前項に書いた飼育数よりもはるかに多く年間約7億羽となっています。

ニワトリの寿命は10~20年と言われていますが、そのうち継続的に卵を生める期間は7年程とされています。

ただし養鶏場ではタマゴを産めなくなるまでニワトリを飼うことはなく、採卵用のニワトリは約2年飼育されます。

若いニワトリは年間280個ほどのタマゴを産めますが、産卵のペースは前年比で10%ずつ減少していくので、採卵用のニワトリは、300個から500個を生産した時点で屠畜(とちく)されお肉になります。

タマゴを産んだことのあるニワトリは「親鳥」と呼ばれます。親鳥の肉は若鶏に比べると固いのですが、噛めば噛むほどコクと旨みが出て味わい深いです。

親鳥の肉は加工肉や冷凍肉、レトルト食品として利用されることが多いようで、特にスープを取るための原料には欠かせない素材です。

産卵のメカニズム

採卵用のニワトリはほぼ毎日卵を産みますが、この産卵ペースには光と温度が大きく関係しています。

本来のニワトリは昼間の時間が短い季節になると、卵を産まなくなります。

そのため大規模な養鶏場では外部からの光や温度の影響を遮断しつつ、自前の照明で昼間の時間を調整し、温度管理を行うことでタマゴの生産量をコントロールしているのです。

卵をたくさん産ませるため大切なのは

①元気なひなを使う

②品質のよいエサをあたえる

③照明や温度を適切に保つ

④鶏舎を衛生的に保つ

もちろん品種改良した影響も大きいですが、1年中規則正しく卵を産ませるにはしっかりと管理することが重要です。

またニワトリは足元にタマゴが10個ほど集まると、タマゴを暖める孵化の体制に入り、産卵を止めてしまいます。

逆に産んだタマゴを採取することでタマゴが足元に無い状態を保てば、一生懸命につぎつぎと産んでくれるというわけです。

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