温度

みなさん こんにちは

特殊水処理機『新ん泉』の櫻井です。

寒かった冬が過ぎ去り、暖かくなったこの季節を示す尺度が気温の変化です。

ご存じのように暑さ寒さを示す「温度」はもともとは水の状態変化をもとに決められました。

今回は生活になじみ深い温度について考えてみましょう。

摂氏○○度(℃)

私達が通常使っている温度表記は正式にはセルシウス度(セルシウスど、記号 ℃)といい、考案者のスエ―デンの天文学者アンデルス・セルシウスにちなみ、摂氏温度(せっしおんど)ともいいます。

セルシウスは1701年、スウェーデンのウプサラに生まれ、天文学者だった父から学んだ後、ウプサラ大学で学び、1730年から1744年まで同大学で天文学の教授を務めました。

セルシウスは自身の観測を含む1716年から1732年までの延べ316回のオーロラの観測結果を収集、刊行し、ニュートンが予想した地球扁平説を確かめるためにフランス王立科学アカデミーが組織したフランス探検隊とともに、スウェーデンのラップランド(トルネ谷)へ赴き、この探検によって地球扁平説が正しいことを実証しました。

1741年はウプサラ天文台の創立者の1人として天文台長に就任し、翌1742年には世界最初の実用的温度計を提唱し、これが100分目盛りの温度計であり、現在のセルシウス温度計のもととなりました。

摂氏温度は当初は1気圧下における水の凝固点を 100℃ 、沸点を 0℃ としてその間を100等分し、低温領域、高温領域に伸ばしていましたが、その後凝固点を 0℃ 、沸点を 100℃ とする現在の方式に改められました。

水の沸点と融点の間に100の目盛があることから、この体系のもともとの名称は “centigrade”(「百分度」の意)であったと思われます。

しかし1948年の第9回国際度量衡総会にて、名称が正式にセルシウス度(℃)へと変更になりました。

絶対零度

温度はもともと水の状態変化をもとに設定されましたが、その後の物理的な計測方法の進歩と熱力学温度の採用により、現在の定義は「ケルビン (K) で表した熱力学温度(絶対温度)の値から 273.15 を減じたもの」となっています。

つまり水の三重点(水の固体と液体と気体の三状態が平衡状態存在する温度および圧力点)を 0.01℃ とし、水の三重点と絶対零度(ぜったいれいど、Absolute zero)の温度差の273.16分の1を 1℃ としています。

この結果水の沸点はちょうど 100℃ から 99.974℃ に変更されました。

温度は、物質の熱振動をもとにして規定されていますので、熱振動(原子の振動)が小さくなり、エネルギーが最低になった状態が存在します。

この時に決まる下限温度が絶対零度で、古典力学では、エネルギーが最低の状態とは、原子の振動が完全に止まった状態であると考えました。

しかし量子力学では、不確定性原理のため、原子の振動が止まることはなく、エネルギーが最低の状態でも零点振動をしていると考えられています。

絶対零度とは、絶対温度における 0 度で、0 Kと表されます。

セルシウス度で表せば −273.15 ℃です。

熱力学の基本法則(第三法則)によれば、ある温度(0Kよりも大きい温度)をもった物質を、有限回の操作で絶対零度に移行させることはできないことが分かっています。

窒素は-195.8℃で気体から液体になり、-209.86度で液体から固体になります。

単体で最も融点(凝固点)の低い物質はヘリウムで-272.2℃で固体になります。

絶対零度に近い極低温では、より温度の高い状態では見られない現象がいくつか知られています。

たとえば特定の金属や化合物などの物質を超低温に冷却したときに、電気抵抗が急激にゼロになる現象(超伝導)や極低温において液体ヘリウムの流動性が高まり容器の壁面をつたって外へ溢れ出たり、原子一個が通れる程度の隙間に浸透したりする現象(超流動)などで、それらを産業的に利用する試みが始まっています。

気温

気温(きおん)は、大気の温度のことで、通常地上の気温を意味し、WMO (世界気象機関)の規則により、地上から1.25〜2.0m の高さ(日本の気象庁の基準では1.5m)で、温度計を直接外気に当てないようにして測定します。

そのために、温度計や湿度計はファン付きの通風筒や百葉箱に入れてあります。

気温を左右する要因のうち、最も大きいのが太陽エネルギーで昼間の太陽高度が高いほどその量が多くなり、気温の上昇が早くなります。

この太陽高度の差の影響で、高緯度地域にいくほど気温が低くなります。

太陽エネルギーを受けない夜間は気温が低下します。

大都市など熱を吸収する物体が多いところでは気温の低下が遅くなります。

その他夜間の雲が少なく風が弱いほど放射冷却現象による気温の低下が大きくなり、フェーンなどの風や、寒気や暖気などの大気の大きな塊も気温を左右します。

雨の後は蒸気熱により地表の熱が奪われるため、気温が低下しやすくなり、湿度が上昇します。

このとき、風が適度に吹くと気温の低下が速くなります。

これまでの記録では、日本の最高気温は2018年7月23日に埼玉県熊谷市と2020年8月17日に静岡県浜松市で記録した41.1℃で、最低気温は1902年1月25日に北海道旭川市で記録された-41.0℃です。

ちなみに世界では最高気温はアメリカ カリフォルニア州のデスバレーで1913年7がつ10日記録された56.7℃で最低気温は南極大陸にあるロシアのボストーク基地で記録された-89.2℃です。

地球の平均気温は1906年~2005年の100年間で0.74℃(誤差は±0.18°C)上昇しており、長期的に上昇傾向にある事は疑う余地が無い」と言われています。

上昇のペースは20世紀後半以降、加速する傾向が観測されていて、これに起因すると見られる、海水面(海面水位)の上昇や気象の変化が観測され、生態系や人類の活動への悪影響が懸念されています。

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