ヒートショックに気を付けよう

みなさんこんにちは

特殊水処理機『新ん泉』 AtoZの桜井です。

寒い季節になると「ヒートショック」という言葉をよく耳にします。

あまり認識されていませんがこのヒートショックは非常に身近な危険であり、東京都健康長寿医療センター研究所が2011年に行った研究によるとヒートショックに関連した急死は年間で17,000人程度と推定されています。

2022年の交通事故による死亡者数が2,610人と発表されましたので、ヒートショックがいかに身近であるかが理解できると思います。

今回はこのヒートショックについて考えてみましょう。

ヒートショックとは?

ヒートショックとは急激な温度の変化によって血圧が上下に大きく変動する乱高下によって起こる健康被害です。

失神・心筋梗塞・不整脈・脳梗塞を起こす原因になっていると考えられており、特に冬場に多く見られます。

また、65歳以上の高齢者に多いのが特徴で、2011年の調査段階ではヒートショックに関連する事故で亡くなった17,000人のうち14,000人(80%以上)が高齢者であると言われています。

実は「ヒートショック」という言葉は医学用語ではないため、死亡診断書にヒートショックという用語は出てきません。

たとえヒートショックがきっかけとなった失神や脳梗塞が原因で死亡しても、書類上には「溺死」や「病死」としか記入されません。

そのため、ヒートショックが原因と思われる死亡の正確な統計データは取れないのです。

日本人の主な死因はガン・心疾患・脳血管障害の3つだという話は有名かもしれませんが、特に高齢者の場合は不慮の事故による死亡が第5位につけています。

何を隠そう、この不慮の事故には交通事故と同様に「溺死」が含まれているのです。

ヒートショックという言葉では、あまり身近に感じないかもしれませんが、これを「のぼせる」と言い換えれば身に覚えがある人も多いのではないでしょうか?

「のぼせる」が起きやすい環境とヒートショックが起きやすい環境には共通点が多いため、普段からのぼせやすい人は、より注意すべきかもしれません。

入浴時には特に注意を

ヒートショックはカラダ全体が露出する入浴時に多く発生します。

1:血圧の急激な上昇

まず住宅内においても暖房をしていない脱衣室や浴室では、室温が10℃以下であることも珍しくはありません。

そしてその寒い脱衣室で衣服を脱ぐと、全身の表面温度が 10℃程度まで急激に低下することになります。

すると私たちのカラダは”寒さ”を感じとり、体温を逃がさないために血管を細くする機能が働きます。

ホースで水を撒く際に、ホースの出口をキュッと締め付けると水が勢いよく出ていくのと同様の理屈で、血管が細くなると血圧が上昇した状態になります。

この血圧の急上昇が、ヒートショックによる心筋梗塞、脳卒中を起こす原因の一つと考えられています。

2:血圧の急激な低下

入浴の際に起こるヒートショックのリスクには、まだ続きがあります。

寒い脱衣室で急上昇した血圧ですが、浴槽の暖かい湯につかる際には、一時的にですがさらに上昇します。

しかし、しばらく経ってカラダが温まってくると今度は血管が大きく拡がり、急激に血圧が低下して低血圧の状態になるのです。

この急激な血圧低下によって心臓から脳に送る血液量が少なくなる → 脳全体が酸素不足になる → 意識を失う発作(失神)が起こる → 転んだり、浴槽内で溺れたりする

という事故の原因の一つとなります。

 

このように冬場の入浴に伴う一連の流れは、血圧をまるでジェットコースターのように大きく乱高下させ、事故に繋がるリスクがあるので、注意喚起のためにヒートショックという名前で総称しているわけです。

また入浴中に血圧が低下した状態で急に立ち上がると血圧が足りずに失神を起こす立ち眩みを誘発するため、併せて注意すべき点として挙げられています。

東京都福祉保健局によると下記のデータからわかるように特に外気温が低くなる11月~4月の半年間は、入浴中に心肺機能停止となる人が、顕著に増加しているので意識して対策するようにしましょう。

 

ヒートショックへの対策

(1)入浴前に脱衣所や浴室をよく暖めましょう。

高齢になると血圧を正常に保つ機能が低下するため、寒暖差などで急激な血圧の変動があると、脳内の血流量が減り意識を失うことがあり、これが入浴中に起こると溺水事故につながると考えられています。暖かい部屋から、温度の低い脱衣所、浴室内に入ることで血圧が上がり、その後、温かい湯に入ることで血圧が低下します。この急激な血圧の変動を抑えるために、入浴前には脱衣所や浴室を暖めておくことが大切です。居間や脱衣所が 18 度未満の住宅では、湯温42 度以上の”熱め入浴”が増加する、という研究結果もあります。部屋間の温度差をなくすために居室だけでなく、家全体を暖かくすることが重要で、二重サッシにするなど、断熱化も有効です。浴室に暖房設備がない場合は、「湯を浴槽に入れるときにシャワーから給湯する」、「浴槽の湯が沸いたところで、十分にかき混ぜて蒸気を立て、蓋を外しておく」などして、できるだけ浴室内を暖め、温度差が小さくなるように工夫しましょう。また、血圧の変動を抑えるため、湯につかる前にかけ湯を入念に行いましょう。

(2)湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安にしましょう。

42 度で 10 分入浴すると体温が 38 度近くに達し、高体温等による意識障害で、浴槽から出られなくなったり、浴槽内にしゃがみ込んだりして溺水してしまうおそれがあります。湯の温度は 41 度以下、湯につかる時間は 10 分までを目安にし、長時間の入浴は避けましょう。寒い季節こそ、熱いお湯でついつい長湯したくなるかもしれませんが、気を付けましょう。

(3)浴槽から急に立ち上がらないようにしましょう。

入浴中には湯で体に水圧がかかっています。その状態から急に立ち上がると体にかかっていた水圧がなくなり、圧迫されていた血管は一気に拡張し、脳に行く血液が減り、脳が貧血状態になることで一過性の意識障害を起こすことがあります。浴槽内に倒れて溺れる危険がありますので、浴槽から出るときは、手すりや浴槽のへりを使ってゆっくり立ち上がるようにしましょう。特に、熱い浴槽内から急に立ち上がった時に、めまいや立ちくらみを起こすような方は注意が必要です。

(4)食後すぐの入浴や、飲酒後、医薬品服用後の入浴は避けましょう。

食後に血圧が下がりすぎる食後低血圧によって失神することがありますので、食後すぐの入浴は避けましょう。また、飲酒によっても一時的に血圧が下がります。飲酒後はアルコールが抜けるまでは入浴しないようにしましょう。体調の悪いときはもちろんのこと、精神安定剤、睡眠薬等の服用後も入浴は避けましょう。入浴前と後に一口でよいのでお水を飲む習慣をつけるのも対策になります。

(5)入浴する前に同居者に一声掛けて、意識してもらいましょう。

入浴中に体調の悪化等の異変があった場合は、周囲の人に早期発見してもらうことが重要です。そのためにも、入浴前に周囲の方に一声掛けてから入浴するようにしましょう。また同居者は、高齢者の入浴中は動向に注意しましょう。長時間入浴している、音がしない、突然大きな音がした、などの異常に気付いた場合には、ためらわずに声を掛けましょう。

※抜粋元:消費者庁 冬季に多発する高齢者の入浴中の事故に御注意ください!

ヒートショックは基本的には寒さによる急激な温度の変化によるものなので、各部屋ごとの温度変化が少なくなるように屋内全体を18℃以上で均一にする工夫が一番の対策になります。

2023年2月現在、暖房器具にかかる燃料費の値上げが始まることもあり、各部屋の仕切りやドアを開けっぱなしにしておくことには抵抗があるでしょう。

ですが、ヒートショックは命にかかわる問題です。認識に切り替えて、なるべく命を優先していきましょう。

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