100万年前の南極の氷と地球温暖化

みなさんこんにちは

特殊水処理機『新ん泉』の櫻井です。

日本の南極観測隊が南極大陸の氷床を深さ3,000メートルまで掘り下げて採取した、約100万年前のものとみられる「世界最古の氷」が公開されました。

この世界最古の氷は何を教えてくれるのでしょう。

氷を調べたら何が解る!?

南極の雪は、斜面を流れ落ちることがないので、時間(年数)に従って、時を刻むように積み重なっていますし、これからも積み重なります。

その際、その時代ごとの空気や空気に漂う花粉・微生物・塵などをも含めて閉じ込めています。

いわば”連続したタイムカプセル”あるいは”地球環境の化石”なのです。

南極は極めて低温なために極度の乾燥状態にあります。

それで、降り積もる雪は年間わずか10cmにしかなりません。

南極の 「ドームふじ」で採集した深さ3000m超の氷は、積雪の厚さから換算すると100万年前のものということになります。

そして、その間にある氷は現在から100万年前まで連続しているわけです。

したがって、その各時代の地球の空気及び花粉・微生物・塵などを閉じ込めて連続分布しているのです。

したがってこれらの氷を調べると
1)気候変化

大げさにいうと、地球環境変化 を過去100万年に渡って、連続的に知ることができるのです。

2)磁場変化

地球には南極、北極に磁場があり、長い間におきた逆転その他のいろいろな現象がわかるようです。

3)生物の進化

地球環境の歴史を微生物や植物の花粉の変化からも知ることができます。

4)太陽活動の変化

氷に閉じ込められた微細な帯磁物を細かく調べることで、太陽活動の変化も類推することができるのです。

南極の氷河は後退している!!

南極半島から海に流れ込んでいるほとんどすべての氷河が後退しています。

「50年前には、ほとんどの氷河の長さがゆっくり延びていました。

しかし今やそのパターンは逆転し、氷河は縮まりつつ有るのです」と 英国南極研究所のクック氏は語っています。

244の氷河のうちの87%で、後退しているという証拠が示されています。

陸地の上に「氷」として蓄えられていた水・氷床が溶け出して海へと流れ込んだ場合、その海域の塩分濃度が変化し、世界的に海面が上昇してきます。

グリーンランドの氷の溶解の話も出ていますが、「海面の上昇」が急激に生じた場合、沿岸部に存在している都市が生き延びられる可能性は有りません。

ある研究者の推定では、3℃年平均気温が増加するとグリーンランドの氷は融解し始め、全部溶けた場合には、7メーター(23フィート)海面を上げる為、ロンドンからロサンジェルスにおよぶ海抜ゼロメートル地点にある都市を沈める恐れがあるといっています。

南極にはグリーンランドの約10倍の氷がありますのでその氷が溶けるとすれば世界は壊滅的な影響を受けるでしょう。

南極の氷河の後退は地球温暖化現象による大きな変動の先駆けと思われています。

地球温暖化

地表による太陽エネルギーの吸収と地球からのエネルギーの放出によって地球の平均気温は、約15℃に保たれています。

大気中の成分のうち、二酸化炭素やオゾン・メタン・フロンなどは特に、温室効果ガスと呼ばれています。

太陽の熱を地表に通すが、熱が大気圏に放出するのを妨げ、あたかも温室におけるガラスの役割をこのガスが果たしているからです。

大気中にもしこのガスが含まれていなかったら、地表の平均温度はマイナス18℃と人間や生物が住むには過酷な条件となっていました。

現在は、地球は丁度いい温度の星なのです。

ところが今異変が生じつつあります。

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の2001年予測によると、地球の平均地上気温は1990年から2100年までの間に1.4~5.8.℃上昇します。

二酸化炭素は温暖化に最も影響を及ぼす温室効果ガスであり、200年前、産業革命が起きた時の二酸化炭素濃度は推定280ppmでしたが、2100年には540~970ppmにまで達すると予測されています。

これ程の気候の急激な変化は過去に起こったことはなく(15万年前の気温変動も2万年かけて5℃上昇しているに過ぎません!)、こうした変動が続けば地球上の約3割の動植物が滅亡し、人類も大災害の続発で生存の危機に陥るといわれています。

南極の氷はそうした人類への警鐘の役割を果たすといえるかもしれません。

 

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