日焼け
みなさんこんにちは
特殊水処理機『新ん泉』の櫻井です。
夏、海やプールに行き帰宅すると、肌が赤くなってヒリヒリするという経験は誰しもがあると思います。
実はこれは、日光皮膚炎(紫外線皮膚炎)という立派な皮膚の病気なのです。
今回は「日焼け」について考えてみましょう。
メラニン色素
人の肌の色は人によって大きく異なりますが、同じ人種でも個人差があります。
その肌の色を決定する要素の1つがメラニン色素です。
メラニン色素は、シミを作り出す悪者としてとらえられがちですが、実際は体を紫外線から守る大切な働きをしています。
日焼けは通常、照射された紫外線がメラニン色素の保護能力を超えた時に起こります。
もしメラニン色素がなければ、皮膚の奥深くまで紫外線が入り込み、ちょっと紫外線を浴びただけで、水ぶくれや炎症などの火傷のような症状を起こします。
また、紫外線によってDNAを破壊され、皮膚癌などになってしまいます。
メラニン色素は私たちの体を守る大切な防衛物質なのです。
メラニン色素は皮膚の色を決定づける色素細胞(メラノサイト)という細胞が紫外線などによって刺激されたときにメラニン色素が詰まった小袋(メラノソーム)を作り、表皮細胞へ受け渡します。
肌の色がより黒い人は肌の色が白い人より多くのメラニン色素を持ちますが、これは黒い肌の人の方が日焼けによるダメージをうけにくいことも意味しています。
ちなみに皮膚の色は人種、個人差、年齢、部位のみならず健康状態やストレスなどでも変化します。
日焼けとは
日焼けとは二つの種類に分けられています。
一つ目はで、日光を浴びて数日後に段々と肌が黒くなっていくモノでこれは「サンタン」と呼ばれています。
このサンタンは紫外線に対するメラニン色素による防衛反応によるものです。
二つ目は急激な日光を浴びた事によって肌が炎症を起こしてしまう「サンバーン」と呼ばれているモノです。
サンバーンは日光によって肌が軽度のやけどを負った状態なのです。
その為、炎症によるヒリヒリとした痛みを伴い肌は真っ赤になってしまいます。
数日後には皮が剥けることで元の肌へと戻ります。
私達が日頃から使っている「日焼け」という言葉には、このような二つの意味があるのです。
つまり日焼けしやすい人と、日焼けしにくい人の特徴を説明する際には「サンタンしやすい人」と「サンバーンしやすい人」の特徴を考える必要があります。
簡単に説明してしまえば、肌の白い人の日焼けは殆どがサンバーンの日焼けに分類されます。
白人は一般的にメラニン色素が少ないと言われており、紫外線を浴びてしまうと、すぐに肌が炎症を起こしてしまい赤くなってしまうのです。
「サンバーン」しやすい人の肌は日に焼けると赤くはなりますが、黒くはなりにくいとされています。
逆に肌が黒い人の日焼けは殆どがサンタンに分類されます。
例えば黒人の肌は紫外線をカットしてしまうので日照が少ない地域に行くとビタミンDは紫外線を浴びることによって体内で生成される栄養素が不足してしまい、骨の形成がうまくいかず、くる病といった病気になりやすくなるようです。
ちなみに、体毛の多い犬や猿などの動物は毛の下の皮膚は白かったり、薄いと赤色だったりしますが、これは毛によって皮膚が紫外線から守られているためです。
人間も頭皮が青白いのは同様の理由です。
太陽光線に含まれる紫外線は、その波長によってA波(長波長紫外線)、B波(中波長紫外線)、およびC波(短波長紫外線)に分けられています。
地球の大気中のオゾンを透過する間にはいくらかの紫外線が取り除かれ、C波は大気によってほとんど完全に取り除かれます。
しかし、A波とB波は15分未満で日焼けを生じさせる程度には残っています。
以前は、B波のみが皮膚ガンの原因となると考えられていましたが、現在はA波とB波両方が皮膚ガンを誘発すると考えられています。
日本の夏は、冬の約5倍近い紫外線B波が地表に向けて強烈に降り注ぎますので十分な注意が必要です。
日に焼けたら
日光浴をしたあとに肌が激しく痛む場合にはたかが日焼けと侮ってはいけません。
サンバーンは「やけど」の一種とされています。
肌が赤くなり、ヒリヒリと痛みを感じるときは、水を浴びるなどをして日焼けして火照った部分を冷ますことが大切です。
この際には石鹸などはあまり使わないほうが良いとされています。
十分に冷やしてある程度痛みが治まったら、軟膏を塗って皮膚の保護をしましょう。
これは皮膚が乾燥すると皮膚の表面が弱くなり痛みが再発してしまうためです。
さらにたっぷりと水分補給や睡眠をとることで新陳代謝が促され、良いと考えられています。
正しい対処を心がけましょう。