水族館

みなさんこんにちは

特殊水処理機『新ん泉』の櫻井です。

この夏のお休みに各地にある水族館に行かれる方も大勢いらっしゃると思います。

日本はその数が世界一の水族館王国で、その展示技術なども第一級です。

ただそれには多くの方の努力が支えになっています。

今回は水族館の話題をお送りしましょう。

水族館にも流行がある!

水族館の歴史はヨーロッパからスタートして、それがアメリカに渡り、日本には戦後、新たに輸入されて開花していったといわれています。

日本の水族館の第一号は、上野動物園の一角に明治15年(1882)に作られた「観魚室(うおのぞき)」です。

二番目が民間の浅草水族館です。

その後、多くの水族館が開館しますが、戦争ですべて廃館閉館になり、1954年7月に 江ノ島水族館が、近代的水族館の第一号としてオープンしました。

当初は生態展示(生きたものを水槽に入れてみせる)から始まりましたが、種類も増え、そのうちにアメリカで流行していたシーワールド、マリンランド型を導入するところが多くなりました。

イルカ、鯨のショウがおこなわれ、アシカ、トド、アザラシとか、ペンギン、鳥類とか、今ではラッコなど水に関係するありとあらゆるものを水族館動物として展示するようになりました。

1960年代後半には第二次ブームで、水槽の大型化、回遊水槽ができ、沖縄海洋博の水族館(現在美ら海水族館)で大型のジンベイザメを最初に導入したのは1200t(現在は7000t)水槽です。

7000トンと言われても、なかなかピンときませんが、幅70メートル高さが10メートル奥行10メートルの水槽と言えばいかに大きいか想像出来るのではないでしょうか。

1980年代からは地球環境の危機が感じられ展示も生態系展示(自然をそのまま切り取って、水槽の中に再現する)が中心になりました。

現在では更に一歩進んで生き物と環境をどのようにすれば維持できるかという環境の保護を理解するためのいろいろな研究を協同して行い、展示すると同時に研究を推進する施設となってきています。

最高の見世物は水!?

水族館へ行って ここの展示や飼育法は凄いなと感心されることも多いと思いますが、なんといってもすごいことは水の透明度です!

日本近海の海ではせいぜい数メートルのことが多く、世界で最も透明度の高い海といわれているミクロネシアのロタ島で透明度40mほどです。

大阪の海遊館の大水槽の奥行は30m以上あり、反対側も見えていますので、その透明度は世界一といっても良いでしょう。

しかも定期的に餌を入れたりしますので、そのままであればたちまち濁り、透明度はすぐに劣化します。

また、魚などの排泄するウンチ・オシッコの主成分はアンモニアで、それらを除去しなければ生物は健康を害し、最終的には死亡してしまいます。

水族館ではこれらの不純物を人工的に除去するシステムを作り、除去するだけでなく展示に良いように透明度を上げ、さらに資源の有効利用の観点から再利用するシステムが構築されています。

水処理設備の維持管理はとても重要で、各水族館には水処理の専門家たちで編成されたチームがあり、24時間体制で臨んでいます。

水族館ではライフサポートシステムの根幹が水処理設備。

関係者の間では「水を飼う」といって、水そのものを「生かす」工夫が行われています。

ちなみに福島県のアクアマリンふくしまの総展示水槽容量は約4,000tで、補給する海水量は1日2,000t。

各水族館ともほぼ同じようで、1日で展示施設の半分の水をろ過再生できる巨大設備を運用しています。

深海魚を飼う

深海魚を飼うことは非常に難しいことです。

深海とは、水深200m以上の深い海で、そこは太陽の光が届かないため真っ暗で、水温も低く(2℃くらい)、また高い水圧(10m深くなると1気圧増しますので、200mでは20気圧)がかかります。

したがって深海魚をたとえ採取しても地上に持ってくれば、生物自身が気圧水温等の環境に適応できずに死んでしまいます。

現在神奈川の新江ノ島水族館では、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と協力し、日本で初めてとなる深海生物の長期飼育法に関する共同研究を実施中です。

この「深海コーナー」では、共同研究を実施するための研究室を設け、これまで難しいとされてきた様々な深海生物の長期飼育技術開発を行うと共に、その様子を逐次公開、深海研究の最前線を紹介します。

深海ではマグマに熱せられた300℃以上にもなる熱水が、硫化水素やメタンなど地球内部のエキスを溶かし込んで、いきおいよく噴き出す熱水噴出域もあり、地表では考えられない条件で多くの生物が暮らしています。

 

深海に生息し、成長すると体長45cmになる世界最大のダンゴムシ「ダイオウグソクムシ」も展示されています。

そのほか地球の神秘ともいえる生物の展示があり、その興味はまだまだ尽きないといえましょう。

 

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