クラゲー1

みなさんこんにちは

特殊水処理機『新ん泉』の櫻井です。

今年は梅雨明けも早く海水浴にはもってこいの暑い日が続いていますね。

海に行った人の中には浜辺にクラゲが打ち上げられているなんていう光景を目にした方も多いのではないでしょうか?

今回は海水浴の際の天敵とも言えるクラゲについて考えてみましょう。

クラゲとは

クラゲは海月、水母、水月と漢字で書きますが、月と言う字が使われているのは水に映った月のように見えたのかもしれません。

クラゲには「刺胞」(しほう)と呼ばれる毒液を注入するための針(刺糸)を備えた細胞内小器官をもつ細胞があることから刺胞動物門に属します。

クラゲとは刺胞動物のうち、淡水または海水中に生息し浮遊生活をする種の総称です。

体はゼラチン質で柔らかく透明、からだの約90%以上が水分で、水分のないところでは干からびて死んでしまいます。

クラゲは1mを超えるものであっても遊泳能力が低く、水の流れに逆らえないことからプランクトンに部類されています。

体全体は傘のような形をしていて、傘の縁に触手があり、傘の下面の中心部に口があり、肛門はありません。

基本的に雌雄異体であり、多くのクラゲは、無性生殖による増殖(無性世代)と卵の受精による繁殖(有性世代)の2つの段階で生殖し世代交代していきます。

有櫛動物(クシクラゲ)は、かつては腔腸動物として刺胞動物と一緒にまとめられていましたが、『刺胞を持たない・雌雄同体である・刺胞動物とは全く異なる水管系を持つ』など、全く体制が異なることから、20世紀初頭には別の門に分けられました。

以下に刺胞動物門の鉢クラゲ類の代表的な形態をピックアップして説明します。

【プラヌラ幼生】・・・卵から生まれ、楕円体・しばらく回転しながら遊泳する初期幼生。

【ポリプ】・・・プラヌラ幼生が遊泳後、海底の岩などに着底し、変化したイソギンチャクの様な形態。

なお「ポリプ」までは同じ刺胞動物門のイソギンチャクやサンゴと同じです。

クラゲはポリプから“クラゲ”に変化するのに対し、イソギンチャク・サンゴはずっとポリプのままです。

【ストロビラ】・・・ポリプが無性生殖によって自分のクローンを作り出し、個体数を増やした形態

【エフィラ】・・・ストロビラから剥離する平たい小さなクラゲ体。

小型のプランクトンを食べる。

なお、カラカサクラゲのようにプラヌラからポリプにならずそのままエフィラとなる種類もいます。

クラゲの毒

※参考:クラゲのふしぎ jfish著 技術評論社

海に打ち上げられているクラゲを素手で海に戻している親子を時折見かけますが、クラゲを素手で触るのは大変危険な行為なので止したほうがいいでしょう。

今までに報告されているクラゲによる刺症は、痛み・浮腫(むくみ)・かゆみ・水腫・腹痛・頭痛・発熱・神経系の麻痺・呼吸困難・幻覚・意識不明などなど・・・上げていくとキリがないほどで、おおよそ思いつく限りの不快な事態が引き起こされる可能性があります。

クラゲの毒の成分についてはまだあまり研究が進んでいませんが、これは刺胞動物の主要な毒素である高分子タンパク質がとても不安定で、抽出・分離が困難であることが原因です。

日本にいるクラゲの中で毒性が強いことで有名なのがカツオノエボシですが、このクラゲの毒性は、ヘビのコブラが持つ毒性の75%に匹敵します。

この毒は、神経系や呼吸中枢に作用するため、刺されると呼吸ができない状態に陥る可能性があります。

また、毒性が低く、危険だと認識されていないクラゲの毒であっても実は最悪の場合には死に至る危険性があります。

クラゲの毒は、ハチの毒と同じように、人体に毒が2回以上繰り返し入ることで、身体が急性のアレルギー反応を示す『アナフィラキシーショック』を引き起こす可能性が有るのです。

このアナフィラキシーショックは全ての種類のクラゲ毒で発生する可能性があります。

したがって、「前に触っても大丈夫だった」「ミズクラゲは大丈夫」といった安易な判断のもとに、クラゲを素手で触ることは絶対にやめましょう。

世界一の“クラゲ水族館”鶴岡市立加茂水族館

山形県にある鶴岡市立加茂水族館は2012年3月22日付けで、「展示しているクラゲの種類が世界一多い水族館」としてギネス記録に認定されました。

ギネス社が提示したルールは

①刺胞動物門に属するクラゲの種類をカウントする。

②亜種はカウントできるが学名が未決定のものはカウントできない。

③記録挑戦時に全てのクラゲが生存していなければならない。

④全てのクラゲは一般に公開されていなければならない。

の4つでした。

結果認定されたクラゲは30種となり、みごと世界一になりました。

ギネス社のルールでは刺胞動物門のクラゲと限定されていたためカウントには含まれませんでしたが、もちろんこちらの水族館では有櫛動物門のクラゲも見ることができます。

山形県に来た際には40種以上のクラゲをぜひ一度ご覧になっては如何でしょうか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

前の記事

水族館

次の記事

クラゲー2