体と水分(3)
みなさんこんにちは
特殊水処理機『新ん泉』の櫻井です。
人間の体にとって水は不可欠なものです。
それは水が生命の維持や生活するのになくてはならないからです。
今回は体内における水の役割について考えましょう。
酸素と栄養は血液で!
体内の水は、大きく細胞内液と細胞外液に分けられます。
細胞内に存在する水は細胞内液とよばれ、体内の水分の約3分の2を占めています。
細胞内液には無機塩類、タンパク質、核酸、多糖類、電解質が溶けており、これらの成分は細胞膜を通して出し入れされ、体調を保持するために働いています。
一方、残りの3分の1である細胞外液は、
・体内を循環する「血液とリンパ液」
・細胞と細胞の間に存在する「細胞間液」
に分けられます。血液は、体の隅々まで酸素と栄養を運ぶ重要な役割を担っていると同時に、老廃物や過剰な物質を運び出し、体外に排泄するという大切な働きをしています。
その血液の半分以上は血漿(けっしょう)という液体です。
血漿の91%が水分で、血漿にはタンパク質などさまざまな成分が溶けています。
体に必要な栄養や酸素は、この「水」にのせて運ばれているのです。
老廃物と保水
体内のすべての血液は、1時間あたり15回も、腎臓を通過し、クリーニングされています。
このクリーニングがおこなわれなければ、体内に老廃物が溜まってしまうのです。
腎臓は、1日に約200ℓもの血液をろ過します。
その後まだ必要な栄養分と水分を再び吸収し、
残った不要物と水分を尿として膀胱へ送って排出します。
成人で健康な人の1日の排尿量は平均で1~1.5ℓです。
最低でも500㎖の尿を排泄しないと老廃物(新陳代謝など多くの化学反応の後に出る不要な成分など)を出し切ることができないと言われています。
また腎臓は体内の水分調節にも一役買っています。
水分補給が少なければ尿を濃縮し水の排出を減らし、
多ければ尿の量を増やして余分な水分を放出し、
体内水分量のバランスをキープしているのです。
体温調節
私たちの平熱は36~37℃ですが、体温が2℃でも上がると体調を崩し、場合によっては死に至る危険性まで出てきます。
このことからもわかるように体温の調節というのは、人が生命を維持する上でとても大切な機能です。
水は体温を調節するという大切な役割を持っています。
水には熱しやすく冷めにくいという特徴(水の比熱)があります。
この「熱を持ったまま安定する特性」があるため、私たちの体温を保つことが可能なのです。
また、汗をかくことも、体温を一定に保つための重要なシステムです。
水は蒸発するときに熱を奪う性質を持っており(気化熱)、汗をかいたときにこれが利用されます。
つまり、皮膚から汗が蒸発するときに熱が奪われるため、皮膚表面の温度が下がるのです。
夏に気温が上昇したときや、運動をして体温が高くなったときなどに汗をかくのはこのためです。
こうして、体温の上昇を防いでいるのです。
さらに人間は皮膚から500ミリリットル、呼気から500ミリリットル、無意識のうちに蒸気の形で水を排せつしています。
これは、代謝活動の結果発生した余分な熱を、水の気化熱にかえて蒸気として外へ出しているということです。
つまり水は、余分な捨てるべき熱を受け取り、外へ運び出す役割もしているのです。
のどの渇きに要注意
私たちは1%の水不足でのどの渇きをおぼえ、20%を超えるとほぼ死んでしまいます。
体内では、いくつかのしくみが協調して働いて水分バランスを維持しています。
そのうち、最も大切な作用の1つがのどの渇きです。
体が水分を必要とすると、脳の奥にある神経中枢が刺激され、渇きという感覚が生じます。
この感覚は、体が必要とする水分量が増えるにしたがってますます強くなり、その感覚に従って、人は体に必要な水分を飲むという行動を起こします。
逆に体内の水分が過剰になると、のどの渇きはおさまります。
また体内のある部分で水分不足が生じると体は必要に応じて、水分を体のある部位から別の部位へ移動させることができます。
水分の喪失が激しいと、血液中の水分量が減少するので、失った分が補われるまでの間、体は細胞内の水分を血液中へ移動させます。
体内の水分が過剰になると、血液中の水分量が増加するので、体は水分を血液中から細胞の周囲へと移動させます。
このようにして、血液量と血圧を比較的一定に保つことができます。
このように体内の水分バランスが保たれる事によって初めて正常な生命維持が可能になります。
人体システムは水分抜きにしてはなりたちません。