体と水分(4)
みなさんこんにちは
特殊水処理機『新ん泉』の櫻井です。
人間の体にとって水分はどのような意味や役割を持っているかについて、これまで3回に分けて考えてきました。
今回はまとめとして人間の体にとって良い水とはなにかについて考えてみましょう。
体は太古のまま!?
人類の始祖は太古の昔「最初のスープ」とも呼ばれる古代の海水の中で誕生しました。
その時の構造を現在も尚引き継いでいるため、当時の原始生物の外部環境であった海水塩分濃度が私達の体液の組成の基本となっています。
体液にもいろいろありますが、血液とリンパ液など
いずれも陽イオンとしてナトリウムイオン、陰イオンとして塩化物イオンが多く含まれます。
ほぼ0.9%の塩水で、生命が生まれた当時の海の環境を体の中に持ち込んだものと思われています。
これらの電解質バランスは一定に保たれ、それによって細胞の浸透圧が維持されており、その濃度に勾配があることで神経細胞の興奮や筋肉の収縮などが電位差で円滑に生じるようになっています。
右下の図に示されるように細胞内と細胞外では電解質のバランスが異なるため、イオンチャンネルを通じて微妙なイオンバランスを一定に保つしくみになっています。
水分はこうした体液のインフラであり、すべての成分は水分に含まれて移動し、また補給されたり、排出されたりしています。
体に良い水の条件
体に良い水の条件とはこれまで考えてきたように水分が体に果たす役割を十分に行えるように、水の機能をきちんと備えており、しかも体内バランスを崩さないことが大事です。
すなわち酸素や栄養分の補給に適し、老廃物の運搬を行い、保水機能にすぐれていることが必要です。
水分補給のポイント
前号で水分不足によって場合によっては死亡することも逆に水分過剰になった場合は体自体の防御反応がおこることも述べました。
それでは良い水分補給をするにはどうしたら良いでしょう?
1. 朝1杯の水と寝る前1杯の良い水の習慣を
寝ている間に水分は失われます。
寝る前と目覚めの水一杯は体調を保つ絶好の補給方法です。
2. 1日1リットルを目標に
1日に5回くらいのタイミングでコップ1杯づつ飲むと、
ちょうど1リットルくらい摂取できます。
3. 乾く前に飲む
のどの渇きがくる前に水分補給をすると、様々な代謝がうまくいきます。
4. お風呂上がりは、内と外から水分補給
お風呂上がりは、皮ふがふやけているので水分があるように感じますが、実は、たくさん汗をかいているので水分は不足した状態。水を飲んで水分を補給し、皮膚の表面にもウォータースプレーなどでたっぷり補給しましょう。
水も滴る・・・は美男美女に共通です。
脱水時の注意
最近はスポーツドリンクが普及してよく飲まれています。
スポーツドリンクは水分を補給する良い方法のひとつですが、脱水時には問題も生じます。
乳幼児や老齢者などの基礎体力の弱い人の脱水時にスポーツドリンクを与えると低ナトリウム血症から水中毒を引き起こすことが知られています。
脱水時には経口補水塩(ORS)を水に溶かして飲むようにしましょう。
ORSは薬局等で売られています。