体と水分(2)
みなさんこんにちは
特殊水処理機『新ん泉』の櫻井です。
人間の体と水分は非常に密接でしかも繊細な関係が保たれています。
前回はまずこうした体と水分の関係について
人間の体の水分構成と水分吸収について考えましたが、
今回は吸収した水分がどのように利用され、
それをどう補っているか、その間に体内を水が、
循環していることについて考えましょう。
体は水を消費する!
人間の体は60%以上が水でできています。
体の中の水は、ただ体の中に溜まっているわけではありません。
常に代謝を繰り返し、水分を体外へ排出したり取り込んだりしながら、よどまないように仕組まれています。
血液として体内を駆けめぐり、細胞間を行き来したり、内臓や骨を作ったりと、常に動いています。
また、動いているだけではなく、さまざまな方法で体外に出て行きます。
まず、私たちが知らない間に失われていく水分があります。
これを「不感蒸泄(ふかんじょうせつ)」といいます。
不感蒸泄が起こる代表的なものは、呼吸です。
私たちは、息を吐くときに、肺から常に水分を出しています。
ガラスに息を吹きかけると、ガラスがくもりますが、これは肺から息とともに出てきた水分がガラスについて結露したものです。
肺や気道は常に湿っていて、この水分が呼吸によって、1日に約500ミリリットルも失われています。
そして、汗も不感蒸泄のひとつです。
真夏の暑い日だけではなく、冬でも、寝ている間に人は汗をかいています。
この汗の量が1日に500ミリリットルといわれ。
呼吸と汗だけでも合わせて1000ミリリットルもの水分が
知らないうちに、体から失われていると言われています。
さらに、わかりやすい水分放出として、尿や便の排出があります。
健康な人の排尿(排便による水分も含む)の量は、平均で1.5リットル。
つまり、合計すると1日に2.5リットルもの水が体外に排出されていることになります。
失われる水分を補う
1日に2.5リットルもの水分が排出されているので、その分を補わなければ体内が水不足に陥ってしまいます。
私たちは、食事から水分を取っています。
ほとんどすべての食事には水分が含まれています。
1日の食事からは約700㎖の水を補うことができると言われています。
私たちは体の中で食べものを分解しエネルギーに変え、そのときの化学反応によっても水分ができます。
これを「代謝水」といい、この水が1日に300㎖と言われています。
ここまでで1日に必要な水は残り1.5ℓとなるわけです。
この1.5ℓの水を飲めば、失われた水を回収することができ、体内の水バランスが整うのです。
とはいえ、きっちりと、排出した量と摂取する量を計算しながら生活しているわけではありませんね。
その調整を腎臓がきちんとしてくれます。
水分の補給が足りないときは、尿を濃縮して水の排出量を減らしているのです。
逆に水分摂取量が多いときには、尿の量を増やして余分な水分を放出し、体内の水バランスを整えてくれています。
1日180ℓの水が駆け回る
人間の体内で一日に使用される水の総量は、約180ℓといわれています。
小腸や大腸の粘膜から吸収された水分や栄養分は、全身の臓器へ移行し、そこで利用されたり貯蔵されたりします。
この水分や栄養分を輸送するのに携わるのが血液とリンパ液です。
血液の流れをずっと追っていくと、大動脈から次第に細く枝分かれした動脈、そこからさらに毛細血管につながります。
この毛細血管の壁はとても薄いので血液の水分や栄養成分が染み出していきます。
この血液には栄養が豊富に含まれていて、身体中の細胞たちはここから必要に応じた栄養分を受け取ります。
そしてその細胞の組織で不要となった成分や老廃物を回収・搬送するのがリンパ管の役目です。
リンパは下水道のような役目をしているわけですね。(言い方はすごく悪いのですが)
その回収してきた体液はリンパ液と呼ばれます。
ただし、その段階では老廃物で汚れているものの、まだ捨てるには惜しい栄養が残っているかも知れません。
そこでリンパ管の末端にはこのリンパ節と呼ばれる独特の膨らみが控えています。
このリンパ節はいわば下水道のろ過装置に当たります。
ここを通って無害化されたリンパ液は静脈に戻され、静脈から心臓に戻って再び新鮮な血液としてサイクルしていくのです。
心臓から送り出された血液の一部は腎動脈から腎臓に入り、そこでろ過されて再び腎静脈から血液の流れにもどります。
腎臓は1日に約200リットルのろ過を行う素晴らしい器官なのです。
最初に口にした水分が、すべて体外に出て行き完全に入れ替わるまでにかかる時間は約一ヶ月と考えられています。
一ヶ月で体内の水が入れ替わるということは、見方を変えれば、
一ヶ月で体内の悪い水を追い出し、体質改善ができるということでもあるのです。