体と水分(1)

みなさんこんにちは

特殊水処理機『新ん泉』の櫻井です。

さて、人間は水の中で誕生した生命を受け継いでいる生物のひとつです。

人間の体はほとんど水でできていると言っても過言ではありません。

体内から水がなくなってしまえば、それは死を意味することになります。

水中生活から陸上生活に環境が変わっても、その生体機能は水なしで語ることはできないのです。

人間の体と水分は非常に密接でしかも繊細な関係が保たれています。

こうした体と水分の関係について今回から数回に分けて考えましょう。

体は水でできている!

人間の体はほとんどが水でできています。

性別や年齢で差はありますが、水の占める割合は

  • 胎児では体重の 約90 %
  • 新生児では 約80 %
  • 子どもでは 約70 %
  • 成人では 約55~65 %

年齢の増加に伴って体内の水分は減っていきます。

体が老化するということは、水分が減っていくことでもあります。

胎児の水分は大人と比べてかなり高い割合になっていますが、それは成長期の盛んな生理活動の為、水分が大量に必要なのです。

なぜ、成長するにしたがって水分の割合が減ってしまうのでしょう?

それは、生きるために必要な脂肪が体についてくるからです。

脂肪分が増加するにつれて、その脂肪分だけ水の割合が少なくなってしまうのです。

成人の水分量は55~65パーセントと前述しましたが、これを男女に分けてみると、

女性のほうが脂肪が多い分水分量の割合が低くなっています。

脂肪組織は水分の割合が少なく、女性は脂肪が多い傾向があるため、平均的な女性の体内の水分の割合は男性より低くなります。

高齢者や肥満の人も体内の水分の割合が低くなります。

約70キログラムの男性の場合は、体内におよそ42リットルの水分があります。

体は各部位にある水分量を調整します。

必要に応じて水を移動させて、各部位の水分量を比較的一定に保つことで、体は正常に機能できるようになります。

水分の体内吸収

体に大事な水分は体の何処で吸収されるのでしょうか?

答えは小腸と大腸です。

腸は消化管の胃と肛門の間の部分で,十二指腸から始まって肛門まで全長約7~9mの管で,小腸と大腸に分けられます。

小腸は長さが約5~7mあり,腹腔の中の大部分を占めています。

小腸の内側の粘膜は,絨毛(小さな粘膜の突起)がおおってひだをつくっています。

絨毛の中には,小さなリンパ管や毛細血管が数多くあります。

絨毛のつけ根には腸腺が口を開いていて,小腸の消化に必要な酵素を出します。

このひだと絨毛のため、小腸の表面積はきわめて大きいものとなり、ほぼテニスコートの広さに匹敵します。

※ テニスのシングルコートの面積が23.77m×8.23mの約200平方メートル

この小腸で糖質、タンパク質、脂肪といった栄養素は微絨毛から吸収されますが、その際に加水分解という水に溶けた状態されているため、水分も一緒に吸収されます。

この部分には消化酵素がいつも待ちかまえており、栄養素がこの酵素にぶつかってバラバラになったところを、すばやく腸壁内に取り込むのです。

微絨毛細胞の寿命は24時間といわれており、人体でもっとも短命な細胞とされています。

人間生存のために必要不可欠な栄養と水分の吸収の現場では、いつでもフレッシュな感度をもった細胞が必要とされているということですね。

↑ 絨毛細胞(じゅうもうさいぼう)

大腸は、その長さは成人で1.5メートルほどになり、 小腸のような輪状ひだや絨毛はありません。

大腸のおもな機能は、小腸で吸収されなかった水と電解質の吸収、それと糞便の貯留。飲食物として腸に流れこむ水分は、1日でおよそ10Lにもなります。

このうち8割以上が小腸で吸収され、吸収されなかった水分が大腸で、最後の水切りをしているわけです。

口から入り,胃に入った食べ物が大腸の終り部分であるS状結腸まで達するのは12~15時間。

したがって水分が全部体内に吸収されるには約15時間程度必要になるわけです。

また大腸にはたくさんの細菌が生息しており、その数はおよそ100種類です。

水分の吸収や体内の交換には人間の体の素晴らしいシステムが機能しています。

次回にはそうした水の体内システムをご紹介します。

 

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