カミナリ(雷)1

みなさんこんにちは。

特殊水処理機『新ん泉』の櫻井です。

梅雨に入り、夏が近付くと大きな入道雲が閃光と轟音をふりまいて行く季節でもあります。

「地震・かみなり・火事・おやじ」と言うくらいに、雷は昔から恐るべきものの象徴とされています。

今回はこの雷について考えてみましょう。

雷の性質

雷は昔から恐れられている驚異的な自然現象ですが、その全貌はまだ、多くの謎に包まれています。

雷には大別して雲の中や雲と雲の間などで発生する「雲放電」「雲間放電」と、雲と地上の間で発生する「落雷」(対地放電)の二種類があります。

雷の多くは雲の内部で起こりますが、一部が地上を直撃する落雷として発生しているのです。

世界では1秒間に50~100回もの雷が発生していると考えられています。

特に落雷の多いところはアフリカ中部、ヒマラヤ山脈そして、南アメリカです。

 

落雷は雲と大地の間に生じる放電です。

放電が起こる理由については科学者の間でも意見が一致していません。

しかし、一般的には雲の内部の上昇気流と下降気流が関係していると考えられています。

雲の中の小さく軽い粒子は上昇しプラス(正)に帯電します。

一方、大きく重い粒子は下降しマイナス(負)に帯電します。

このプラスとマイナスとの間で差が大きくなると両者の間でその差を小さくする(中和する)ために電流が流れるのです。

これが雷です。

雷が光るのはほんの一瞬ですが、雷が放出する電圧は数億ボルトに達します。

そして光を発するのは、たった1回でも電気のエネルギーは地面と雲の間を何度も往復しているのです。

雷の周囲の温度は発生から1マイクロ秒(10万分の1秒)後には、大気の温度を局所的に2~3万℃という高温にします。

この熱が大気に過剰な圧力を与え超音速の衝撃波を与えます。

それが雷鳴となって周囲に響き渡るのです。アメリカで最も落雷の多い州はフロリダ州です。

フロリダ州では暖かく湿った空気が雷の原因となる雷雲を多く発生させます。

アメリカでは毎年100人近くが落雷で命を失っています。

これはハリケーンやトルネードより多い人数です。

雷は誰もが警戒すべき自然の脅威なのです。

落雷の仕組み

落雷は一瞬の現象ですが、その過程は複雑で大きく三段階に別けられています。

落雷の経路となる放電路は、最初に「ステップトリーダ(以下、リーダ)」と呼ばれる導電性の高い電荷が、電気を通しにくい性質(絶縁体)の空気をつき破りながら、地面に向かっていきます。

リーダは進展と休止を繰り返しながら進み、ジグザグと枝分かれしながら地面までの道を開拓していくのです。

次に地上側からそれを迎えるように放電が起き、地上と雲とが結ばれます。

これを「ストリーマ(先行放電)」といいます。

そして最後に大量の電荷が本格的にリーダによって作られた真空の道に「主雷撃」として走ることによって落雷は成り立っています。

この後に雲と地上の間で電位差が中和されるまで放電は続きます。

落雷は積乱雲と呼ばれる背の高い雲により発生しますが、実は、夏と冬では積乱雲の形状が異なるため、落雷にも違いが出てきます。

夏の落雷は雲の底から地上へと落ちるように向かう、「下向きの落雷」が約9割を占めます。

ただし、その一部には上空の高い位置にある雲からの下向き落雷も観測されるため、一見して雷雲から離れていても、まさに青天の霹靂に襲われる危険性があるので注意が必要です。

一方、冬の積乱雲は、雲の頂点、雲の底の高度ともに夏の積乱雲に比べて低い位置を漂っています。

すると、地上から上向きに延びる放電路(リーダ)が雲に届いてしまう確率が高くなり、その結果、冬の落雷は地上から、雲の底や雲の頂点へと上昇するように向かう「上向きの落雷」として発生しやすくなります。

上向きの落雷は、地面などの低い位置からよりも、鉄塔やビルなどの高構造物からリーダを伸ばした方が雲に達しやすいので、冬季の雷では、このような構造物に対して落雷が集中しているのです。

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