注射器(1)

みなさんこんにちは

特殊水処理機『新ん泉』の櫻井です。

一年に一度は人間ドックや健康診断を行っている方が多いと思います。

健康診断の嫌われものの筆頭といえば注射ですが、その注射器も日々進化しているのです。

今回は注射器について考えてみましょう。

注射の始まり

注射という考え方自体は古代エジプトの頃からその片鱗を見せ始めていました。

当時は穴が開いて筒状(中空)の管を用いることで死んだ人が永遠の生命を得られるように、血管に様々な薬物を注入していたと考えられています。

しかし、当時どのような注射器を使用していたかは不明です。

その後も歴史の中で注射という考え方の記述はいくつか出てきましたが、現代の一般的な注射器は1853年フランスのチャールズ・ガブリエル・プラパーズ医師とスコットランドのアレキサンダー・ウッド医師によって発明されたものです。

それまでは口から薬剤を飲んだり、皮膚・粘膜に塗布したりすることによって吸収を図る方法が主流でした。

しかし、これらの方法の場合、効果が出始めるまでに時間がかかる他、吸収経路でろ過されてしまったり、他の物質に変質してしまったり、または吸収の過程にて解毒作用で分解されてしまうような種類の薬剤など、望んだ効果が出にくいという問題がありました。

そこで必要な個所に、薬剤を直接的に体内に投入でき、より確実に効果を出すための方法として生み出されたのが注射器です。

その反面、肉体に針を貫通することに対する拒否感や、予防接種の際などに注射器や注射針を交換しないで連続で用いたために集団感染を引き起こすなどの実質的な被害もあり、問題を解決するために針の改良や器具使用の技能的な向上についても研究が進められています。

注射の「痛み」

注射といえば、子供はもちろん、大人になっても苦手な人が多いのですが、一体どれほどの痛みなのでしょうか。

あるテレビ番組でインフルエンザの予防接種の注射で泣いてしまった注射嫌いの子供4人に、内緒で協力してもらい、本当に注射が痛いのかどうか反応を確かめました。

子供たちには目隠しをしてもらい、まず右腕にボールペンで小さな絵を描きます。

目隠しをとった子供たちにその絵を見てもらい、再び目隠しして、今度は左腕に絵を描き、そのまま最後にこっそりと注射をするという内容です。

この方法で注射を行なったところ、子供たちは痛みに軽く反応したものの、なんと全員が泣かなかったのです。

現代の注射針はかなり細いので、刺されてもそれほど痛くないはずなのです。

例えば予防接種などの皮下注射の刺激はボールペンで押された時の痛みより少し強い程度なので刺激自体は大したことはないのです。

…そうは言っても痛いものは痛い!と思う人も少なく無いでしょう。

それもそのはず、注射の痛みには意外な理由が隠されていたのです。

人間の皮膚には痛点という刺激を感じ取るセンサーがありますが、赤ちゃんの頃は痛点同士の間隔が狭く、注射を打つと、当たる痛点の数が多いため、大人より痛いと感じます。

実は注射の痛みとは赤ちゃんの頃にされた注射の痛みを思い出す事による、いわば想像力による痛みであるという研究結果が発表されました。

つまり、大人になっても注射が苦手という人は、当時植え付けられた恐怖の記憶がよみがえり、余分に痛みを感じてしまっているのが原因だと考えられています。

ちなみに注射を刺す場所や方法によっても痛みは変わりますが、この辺りにも注射の「痛み」に関する誤解が存在します。

注射の方法は、主に「皮下注射」「静脈注射」「筋肉注射」の3つに分けられます。

一般的には「筋肉注射」が一番痛いと言われていますが、実は筋肉注射と皮下注射で同じクスリを使った場合、筋肉注射の方が痛みを感じにくいと言われているのです。

ですがそれゆえに痛いクスリを注射する際には筋肉注射が選ばれることが多く、汚名を着せられてしまったという側面があるようです。

痛いことには変わりありませんが、注射の意外な事実がそこには隠されていたのです。

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