お酒 その1(アルコール)
みなさん こんにちは。
特殊水処理機『新ん泉』の櫻井です。
お酒は人との交流を深める上で、非常に活躍しますが、知らないと怖い一面も持ち合わせています。
水から作る、お酒(アルコール)について考えてみましょう。
酒に酔うとは
飲酒は体に対して様々な作用をひき起こしますが、その一つがいわゆる「酒酔い」の状態です。
お酒に含まれるアルコール(正確には【エチルアルコール】といいます)は麻酔作用を持ち、脳を麻痺させ、「酒に酔った」状態を作ります。
「酔い」の程度は脳内のアルコール濃度に左右されます。
アルコールの作用によって
大脳の理性をつかさどる部分の活動が低下し、
本能や感情をつかさどる部分の活動が活発になります。
その結果、
少量のアルコールでは爽やかな気分になり、
だんだん気が大きくなり、
更にアルコール量が増えてくると大声を出したり、
怒りっぽくなったり、何度も同じことをしゃべったりします。
さらにアルコール量が進むと体制が保てず、
しまいには意識の喪失、呼吸の低下や心臓の休止、
などの症状を示すようになります。
こうした「エチルアルコールによる酒酔い現象」の他に、アルコールの分解途中で発生する「アセトアルデヒドによる酒酔い現象」があります。
アセトアルデヒドは有毒物質でこれが血中に蓄積されると心拍数の増加、嘔吐、皮膚の紅潮などの状態が引き起こされ、酔った状態と同じ症状が出ます。
このアセトアルデヒドによる酔いは、前者の酒酔いとは関係のない別症状です。
また、「二日酔い」の原因物質は、このアセトアルデヒドです。
このように、お酒の酔い方にも原因の異なる2種類の「酒酔い」が存在するのです。
お酒に強い人・弱い人
アルコールの大部分は、まず肝臓でアセトアルデヒドになります。
その後にアセトアルデヒド脱水素酵素によって無毒な酢酸へと分解されます。
しかしながら肝臓内ですぐに分解されなかったアセトアルデヒドが血中に流れ出すと…
「アセトアルデヒドによる酒酔い現象」が起こります。
通常であれば、肝臓内で生産されたアセトアルデヒドは、生産と同時にその90%以上が酢酸になりますが…この分解が十分にできない人たちがいます。
アセトアルデヒド脱水素酵素は遺伝的にその型が決まっており、
活性型(肝臓内で完全に処理できる)と不活性型(肝臓内で充分な処理ができない)に分かれます。
この不活性型はコーカソイド(白人)やネグロイド(黒人)には極稀にしか存在せず、
モンゴロイド(黄色人種)のみにみられる特徴であると言われています。
その中でも日本人は世界最多の44%が不活性型であるという内容の調査結果もあり、
日本人は比較的お酒に弱い人種であると言えるでしょう。
活性型・不活性型は遺伝子の組み合わせで決まるため「お酒を飲んでいればそのうち変わる」ということはありません。
しかし、遺伝の他に、①男女差、②年齢差、③体格差によっても違いは出ます。
①女性は体内の水分量が男性よりも少ないことや、体格や肝臓が男性より小さいことから、お酒に弱い傾向にあると考えられます。
②人は歳を取ると体内の水分量が少なくなることや、肝機能が低下するため、歳を取るとお酒に弱くなると考えられます。
③体格の良い人は一般的に肝臓も大きく、代謝速度が速いので、お酒に強いと考えられます。
しかし、体脂肪率の高い人は低い人より体に占める水分の割合が低くなり、血中アルコール濃度が高くなると考えられています。
急性アルコール中毒
「お酒に強いからアルコール中毒にはならない」というのは正しくありません。
前述のように活性型でアルコール分解に強いタイプの人でも限度を超えれば誰もがアルコール中毒になります。
通常、血中アルコール濃度が0.3%以上になると、脳の海馬部分が麻痺し、起きていることを記憶できない状態になります。
さらに0.4%以上で麻痺は脳全体に広まり、呼吸の管理ができなくなります。
アルコールの代謝スピードは体重60kgの人で1時間に7g程度だと言われていますが、これにもかなり個人差があります。
アルコールの含有量は「ビール大びん1本」「ウイスキーのダブル」「日本酒の1合」がほぼ同じで約23グラム。
これを「1単位」といいます。
1時間に7g程度の代謝スピードなので「1単位」のアルコールがちゃんと抜けるまでには約3時間かかることになるのです。
飲酒運転は飲酒してから何時間経過していようが関係なく、血中や呼気中のアルコール濃度で規制されていまず。
この計算を参考にして運転するのが良いでしょう。
ちなみに、酔いつぶれた人は、寝ているうちに舌がのどに落ち込んだり、嘔吐物がのどに詰まったりして、窒息の危険があるので、体と頭を横向きにして寝かせるのが良いと言われています。
☆お酒は百薬の長とも言われます、体調に合わせて、ゆっくりと、楽しくお召し上がりください。☆