赤ちゃんと水

春は生命の息吹を感じさせる季節ですが、人間の生命の息吹である赤ちゃんには今更ながら水とのかかわりが大きく、水分のコントロールが大事です。

赤ちゃんにとって大事な水について今回は話をすすめてみましょう。

水中で生まれ育つ!

ご存知のように胎児は卵膜に包まれ、羊水と呼ばれる淡黄色の液体の中に浮遊しています。

羊水は胎齢8日目頃から産生され、妊娠週数とともに増加し、妊娠89ヶ月でピークに達し、最大700800mlに達します。

羊水は98%以上が水分であり、残りの2%未満が胎児のうぶ毛、皮膚からの脱落細胞、胎脂(皮脂)などの胎児成分です。

羊水は母体血液から滲出したり、羊膜上皮からの分泌によって大部分作られ、妊娠中期以降になると胎児尿などの胎児から産出する成分が増加してきます。

羊水の役割は

①羊水が存在することによって胎児の生活運動空間が確保され、胎児の発育や運動が自由になります。

②羊水は無菌状態に置かれ、外部からの感染を防いでいる他、外部の影響が直接、胎児、胎盤、臍帯などに影響を及ぼすのを防いでいます。すなわち、ある程度の腹部への衝撃ならば胎児は羊水が緩衝作用を発揮するため、まったく衝撃をうけません。

③また逆に子宮内で自由に運動する胎児の衝撃が直接子宮壁に及ぼすのを避け、母体を保護します。

④羊水の温度はほぼ一定に保たれており、胎児の体温安定に役立っています。

⑤胎児は絶えず羊水を嚥下しているために栄養的な側面もあります。

また羊水が少ないと卵膜表面に胎児が癒着し、先天奇形の発生が高頻度になりますし、羊水が多すぎるのは母体の糖尿病などによる疾病によって生じたり、胎児の消化管不具合などによって生じたりしますので母子共に健全でないと、成育に重大な影響を及ぼします。

母体、胎児共に羊水という水分の微妙なバランスの上で健全な育成がなされています。

母乳と栄養成分

赤ちゃんにとって最良の食事である母乳ですが、いつも一定ではありません。

初乳・移行乳・成乳ではもちろん成分が違ってきますし、飲み始めと飲み終わりでも違います。

これは何のためでしょうか?

産まれたばかりの赤ちゃんは、おっぱいを吸う力もまだまだ弱く一度にたくさん飲めませんから、少しのおっぱいで必要な栄養が取れるようになっています。

飲み始めのおっぱいはさらっとしていて空腹な赤ちゃんが一気に飲めるように、飲み終わりは少しこってりとしたおっぱいに変わり、満腹感を与えるようになっているのです。

水分(約87%)と全固形分(約13%)の比率は牛乳とほぼ同じですが、母乳のタンパク質は、牛乳に比べるとカゼインが少なく、乳清タンパク質の割合が高くなっており、特に初乳で高くなっているので、初乳を飲むことは、新生児の免疫能、感染予防の点で必須であるといわれています。

 

赤ちゃんに水分補給は必要でしょうか?WHOは「母乳以外の物を生後6ヵ月未満の赤ちゃんにあげる必要はない」と表明しています。

むしろ、通常は水分補給は必要でなく、授乳だけで十分です。

基本的に母乳の分泌量は赤ちゃんがコントロールしています。

赤ちゃんがおっぱいを飲む事によって受注生産されているのです。

赤ちゃんが母乳以外の物を口にすれば、それだけ授乳の機会が減って母乳の生産量も減ってしまいます。

しかし、大人に比べて赤ちゃん・子供は脱水症状になりやすいものです。

 

特に下痢・発熱時には積極的に水分をとらせてあげる必要があります。

 

赤ちゃんの沐浴

赤ちゃんのお肌は新陳代謝が活発、しかもとても汗っかき。

あせもや湿疹を防ぐためにも毎日の沐浴は欠かせません。

毎日、できれば決まった時間に沐浴するようにしましょう。

特に汗をかきやすい夏などは、1日に何回か沐浴してもよいのです。

皮膚は約4週間ほどで古い細胞から新しい細胞に取り替えられる性質を持っており、これを新陳代謝といいますが、赤ちゃんの新陳代謝は大人の倍以上の速さです。

赤ちゃんのからだには、首・ワキ・手首・股など、くびれがいっぱいありますので、そういったところにまた汚れもたまりやすいものです。

排泄物や皮膚からの分泌物などの汚れを丁寧に落としましょう。

また沐浴で大切なことは沐浴剤などはもちろんのこと刺激の少ない良い水を使うことです。

皮膚からの吸収を経皮膚吸収といいますが、これは体の部分でも大きく違います。

大人の場合前腕の内側の吸収率を1とすると、手のひらは0.82、足の裏は0.14ですが、わきの下は3.6倍、首は6倍、顔のほほは13倍の吸収率があると言われており、陰部(♂)にいたっては42倍もの吸収率があるそうです。

したがって沐浴のポイントは沐浴時に清潔なガーゼやタオル類を使用して汚れを落とすことはもちろんのことですが、使用する水に配慮し、入浴後に着せる衣類なども刺激の強い洗剤成分が残っていない衣類を使うことにありそうです。

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